
現代には、さまざまな社会問題が存在しています。青少年にまつわる犯罪だけでも何万という件数が実在し、その数は今まだ増大しています。犯罪の低年齢化・不登校・いじめ・自殺・無気力化・人間関係の希薄さ……表面化しているさまざまな、たくさんの問題。しかし問題は表面化しているものだけではありません。その奥底にはもっともっと根本的な問題が存在しています。それが解決されない限り現代の社会問題はなくなりません。しかし、なすすべもなく心の奥に潜在的な問題を抱えたままみんな大人になってゆく。それが現状です。さて、その青少年たちが近い将来に形成する社会は、いったいどうなってしまうのでしょうか。現在、青少年の心を蝕む見えない病の原因の一つに「自然体験の減少」があげられています。

そこには、耐えなければならない過酷な状況があるかもしれません。自ら判断しなければいけないようなピンチもあるかもしれません。そんなとき、隣の人と助け合うことで本当の“仲間”に気づくかもしれません。ひとりでがんばれた自分に自信を持てるかもしれません。楽しくて笑いころげることだってたくさんあります。ときには嬉しくて、悲しくて、感動して、なりふりかまわず涙を流すこともきっとあります。
自然の中で、人は自分を強く意識します。そして、自分をとりまく環境を強く意識します。その関わり合いの中で生きていることを強く実感します。
そこで心の中に芽生えてくるドキドキとわくわく。それこそが「生きる力」なのです。
こういった心のうごきをたくさん経験すると、「こころ」のコントロールが上手になります。ちょうど何回も転んで自転車乗りが上手になるように。そして、我慢すること・がんばること・素直になること・つまらないことは笑いとばすこと・友達をつくること・恋をすること・夢をもつこと…、そういった本当にたくさんの大切な力が育っていきます。つまり、「感動が人を育てる」のです。